ふるさと納税の限度額はどう決まる?調べ方と落とし穴

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この記事の結論

  • 自己負担が2,000円で済む寄附額の上限は、年収ではなく、住民税の「所得割額」と所得税の税率で決まります。
  • 目安は「所得割額 × 係数 + 2,000円」で計算できます。係数は、所得税率が10%の人で約25.1%、20%の人で約28.7%です。所得割額が25万円、所得税率が10%なら、上限の目安は約64,600円です。
  • 上限を超えた分は、控除されずに自己負担になります。正確な金額は、住んでいる市区町村に問い合わせると確認できます。

内容は、2026年10月4日時点の総務省・国税庁の公式ページの記載と、そこから計算した目安です。

こんな人向け

  • ふるさと納税で、いくらまで寄附できるかを知りたい人
  • 早見表やシミュレーションの金額が、自分に当てはまるか確かめたい人

向かない人

ふるさと納税の限度額は何で決まるのか

ふるさと納税は、寄附額から自己負担の2,000円を引いた金額が、所得税と住民税から控除される制度です。2,000円の自己負担は、1年間の寄附の合計に対して1回だけかかります。控除は、次の3つに分かれています。

控除計算式上限
所得税(寄附額 − 2,000円)× 所得税の税率総所得金額等の40%まで
住民税(基本分)(寄附額 − 2,000円)× 10%総所得金額等の30%まで
住民税(特例分)(寄附額 − 2,000円)×(100% − 10% − 所得税の税率)住民税の所得割額の2割まで

実際に上限を決めるのは、3つ目の「特例分」です。特例分が所得割額の2割を超えると、超えた分は控除されず、自己負担が2,000円より大きくなります。所得割額は、所得に応じてかかる住民税の金額で、勤務先から受け取る「住民税決定通知書」に書かれています。

上限の目安を計算する

特例分がちょうど所得割額の2割になる寄附額を、総務省の式から逆算すると、次の目安になります。

計算式(目安)

上限の目安 = 所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税の税率 × 1.021)+ 2,000円

1.021は、所得税に復興特別所得税が上乗せされる分です。

所得税の税率ごとに、式の「20% ÷(90% − 税率 × 1.021)」を計算すると、次の係数になります。

所得税の税率係数所得割額25万円の場合
5%約23.6%約60,800円
10%約25.1%約64,600円
20%約28.7%約73,800円
23%約30.1%約77,100円
33%約35.5%約90,700円

計算の例です。所得割額が25万円、所得税の税率が10%の人は、250,000円 × 20% ÷(90% − 10.21%)+ 2,000円で、約64,600円が目安になります。「所得割額の20% + 2,000円」(この例では52,000円)と説明されることがありますが、この計算では上限が小さく出ます。

この目安の前提

  • 計算に使う所得割額は、寄附をした年の所得で決まる、翌年度の住民税のものです。手元の通知書は前の年の所得にもとづくため、今年の収入が大きく変わる人は、目安がずれます。
  • 端数は切り捨てて表示しています。上限ぎりぎりではなく、余裕を持った金額にしておくと、超えてしまうおそれが小さくなります。
  • ほかの控除がある場合に上限がどう変わるかは、総務省のページに具体的な記載がありません。総務省は、収入やほかの控除の状況によって変わるため、住んでいる市区町村に問い合わせるよう案内しています。

限度額を調べる3つの方法

方法必要なもの向いている人
所得割額から計算する住民税決定通知書、所得税の税率去年と今年で、収入と家族の状況がほぼ同じ人
寄附サイトのシミュレーションを使う年収、家族構成、各種の控除額通知書が手元にない人。結果は目安として使う
市区町村に問い合わせる住民税の担当窓口に確認する収入が大きく変わった人、控除が多い人、上限に近い金額を寄附したい人

総務省は、例として、年収700万円の給与所得者で扶養家族が配偶者だけの場合、30,000円を寄附すると28,000円が控除されると説明しています。年収と家族構成だけで決まる早見表は、ほかの控除が反映されないため、目安として使ってください。

自己負担が2,000円で収まらないのはどんなときか

注意点

  • 上限を超えて寄附したとき:超えた分は控除されず、自己負担になります。返礼品は届きますが、支払いが増えるだけです。
  • 収入が減った年:退職、転職、休業などで所得が下がると、所得割額も下がり、上限が小さくなります。去年の金額で寄附すると、超えるおそれがあります。
  • 年の数え方を取り違えたとき:対象になるのは、1月から12月までの寄附です。年末に申し込む場合は、その年の寄附として扱われるかを、寄附サイトの案内で確認してください。
  • 控除の手続きをしなかったとき:寄附をしただけでは控除されません。ワンストップ特例の申請か、確定申告が必要です。

知っておきたい制度の変更

総務省の資料(2026年3月24日)には、令和9年の寄附分から、住民税の特例分の控除額に193万円の上限を設けると書かれています。当サイトでは資料の概要を確認した段階のため、高額の寄附を予定している人は、総務省の資料で内容を確認してください。

よくある質問

限度額は年収で決まるのではないのですか?

年収だけでは決まりません。上限を決めるのは、住民税の所得割額と所得税の税率です。同じ年収でも、家族構成やほかの控除によって、所得割額は変わります。

所得割額はどこで分かりますか?

勤務先から受け取る「住民税決定通知書」に書かれています。手元にない場合は、住んでいる市区町村に問い合わせると確認できます。

上限を超えて寄附するとどうなりますか?

超えた分は控除されず、自己負担になります。寄附そのものは有効で、返礼品も受け取れます。

住宅ローン控除や医療費控除があると、上限は変わりますか?

総務省は、収入やほかの控除の状況によって変わると説明しており、具体的な計算方法は公式ページに載っていません。該当する人は、住んでいる市区町村に問い合わせて確認してください。医療費控除などで確定申告をする人は、ワンストップ特例が使えなくなる点にも注意が必要です。

限度額が分かったら

自分の場合の金額を試算する

スマホ、光回線、カード、iDeCoの見直し余地を、質問に答えて試算できます。

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出典

更新履歴

  • 2026年10月4日:総務省と国税庁の公式ページで再確認しました。上限の目安の式を、「所得割額の20% + 2,000円」から、総務省の計算式にもとづく式に訂正しました。公式ページで確認できなかった記述(住宅ローン控除による影響の具体的な説明など)を削除し、手続きと返礼品の説明は別の記事に移しました。
  • 2026年9月7日:公開しました。

上限の金額は目安です。制度と税率は変更される場合があります。寄附の前に、総務省の公式ページと、住んでいる市区町村で最新の内容を確認してください。