ガス代の見直しは何から?都市ガスとLPガスの明細の見方と見直しの手順

ガス代の見直しで、都市ガスとLPガスの明細の見方と手順をまとめた記事の見出し画像 固定費削減

この記事の結論

  • 最初に、使っているのが都市ガスかLPガス(プロパンガス)かを確かめます。LPガスはボンベなどで家ごとに届けるガスで、料金を事業者が自由に決めるため、見直し方が都市ガスと違います。
  • 都市ガスの料金は「基本料金+単位料金×使用量」です。東京ガス(東京地区等)の一般料金で月30㎥使うと、2026年12月検針分は6,718円で、11月検針分より約230円上がります。会社の切り替えは、切り替え先に申し込むだけで、メーターの交換もガスの停止もありません。
  • LPガスは、2025年4月2日から、請求が「基本料金・従量料金・設備料金」の3つに分けて書かれるようになりました。設備料金の有無と単価を確かめ、持ち家なら事業者の公表している料金と比べます。賃貸は入居後に事業者を変えにくいため、管理会社への相談が先です。

料金と制度は、2026年11月時点の東京ガス・経済産業省・資源エネルギー庁・電力・ガス取引監視等委員会の記載です(確認日:2026年11月4日)。金額は税込です。この記事に広告リンクはありません。

こんな人向け

  • ガス代の明細の、どこを見ればよいか分からない人
  • LPガスの料金が高い気がするが、何を確かめればよいか分からない人
  • 都市ガスの会社の切り替えを考えている人

向かない人

  • 特定のガス会社の料金プランを比べたい人(各社の公式サイトで確認してください)
  • 電気代の見直しを先に知りたい人(電気代の見直しの手順をご覧ください)

まず、都市ガスかLPガスかを確かめる

電力・ガス取引監視等委員会の説明では、都市ガスは導管で供給するガス、LPガスはシリンダー(ガスボンベ)などで家ごとに配送・供給するガスです。家の外にガスボンベが置かれているか、明細の会社名と料金の名前で見分けます。

項目都市ガスLPガス
届け方道路の下のガス管(導管)から届くボンベなどで家ごとに届ける
料金を決める所契約しているガス会社(料金表と、毎月の原料費調整)販売事業者。もともと国の認可は不要
会社の切り替え切り替え先の会社に申し込む持ち家なら事業者を選べる。設備の精算がある場合がある
賃貸の場合基本的に自分で切り替えられる入居後は事実上、事業者を変えにくい

都市ガスの明細の見方(東京ガスの例)

都市ガスの料金は、使った量に関係なくかかる基本料金と、1㎥あたりの単位料金に使用量を掛けた従量料金の合計です。東京ガスでは、その月の使用量で、どの料金表(A表〜F表)を使うかが決まります。

計算式

ガス料金 = 基本料金 + 単位料金 × 使用量(1円未満は切り捨て)

例:月30㎥(B表)の場合 1,206円 + 183.75円 × 30㎥ = 6,718円(2026年12月検針分)

東京ガスの一般料金(東京地区等)の2026年12月検針分です。単位料金は、原料の価格に合わせて毎月変わります(原料費調整)。

1か月の使用量基本料金(円/月)単位料金(円/㎥)
A表:0〜20㎥909.00198.60
B表:21〜80㎥1,206.00183.75
C表:81〜200㎥1,382.00181.55
D表:201〜500㎥2,042.00178.25

この表で計算すると、月20㎥で4,881円、月30㎥で6,718円、月50㎥で10,393円です(2026年12月検針分。割引は含みません)。

2026年11月・12月検針分の変化

  • 原料費調整:東京ガスは、2026年12月検針分の単位料金を、11月検針分より1㎥あたり7.66円上げると発表しました(2026年10月29日。東京地区等)。月30㎥なら、約230円上がります。
  • 国の値引きは終わった:国の電気・ガス料金の支援による都市ガスの値引きは、2026年9月使用分(10月検針分)の1㎥あたり14.0円までです。月30㎥なら420円分で、11月検針分からは入っていません。
  • ほかの地区・会社:料金表と単位料金は、会社と地区ごとに違います。自分の明細の会社のページで確認してください。

都市ガスの会社を切り替える

都市ガスの会社どうしの切り替えは、原則として、切り替え先の会社に申し込みます(電力・ガス取引監視等委員会)。手続きの流れは、電気代の見直しの手順の「都市ガスも、同じように切り替えられる」にまとめています。

切り替える前に確かめること

  • 切り替わる時期:東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガスの地域の都市ガスの会社どうしでは、原則として申し込みから5営業日以降の定例の検針日です。ほかの地域は、切り替え先の会社に確認します。
  • 解約金:今の料金プランによっては、解約金や精算金がかかる場合があります。契約の内容を確認してください。
  • メーターとガス器具:都市ガスの会社どうしの切り替えなら、ガスメーターやガス器具の取り替えは要らず、ガスも止まりません。検針は、切り替えたあとも地域のガス導管の会社が行います。
  • 訪問販売・電話勧誘:訪問販売や電話勧誘で結んだ自由料金メニューの契約は、契約書面を受け取った日から8日間、クーリング・オフ(無条件の解約)の対象です。

LPガスの請求書で確かめること

LPガスは、2025年4月2日から、料金の決まりが変わりました(液化石油ガス法の施行規則の改正)。経済産業省の発表の内容は次のとおりです。

新しい決まり(2025年4月2日から)対象の契約
請求するときは、基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて知らせる新しい契約と、それまでの契約
エアコン、インターホン、Wi-Fi機器など、LPガスと関係のない設備の費用をLPガス料金として請求しない2025年4月2日以降の新しい契約
賃貸住宅向けでは、ガス器具などの設備の費用もLPガス料金として請求しない2025年4月2日以降の新しい契約

それまでの契約では、設備の費用を料金に含めること自体は禁止されていませんが、設備料金として分けて書く必要があります。経済産業省は、それまでの契約も新しい料金へ早めに移すよう、事業者に求めています(努力義務)。

  1. 請求書で、3つの料金を見る

    基本料金、従量料金(1㎥あたりの単価×使用量)、設備料金が分けて書かれているかを見ます。該当する料金がない場合も「0円」か「該当なし」と書くことになっています。

  2. 設備料金の中身を確かめる

    設備料金がある場合は、何の設備の費用か(給湯器、ガスコンロ、配管など)、いつまで払うのかを確かめます。LPガスと関係のない設備の費用が入っていないかも見ます。

  3. 契約のときの書面を確かめる

    LPガスの事業者は、契約のときに、料金の算定方法や、料金に含まれる設備の費用を書いた書面を渡すことになっています。事業者の設備が家にある場合は、契約をやめるときに精算する金額も書面に書くことになっています。手元にない場合は、事業者に問い合わせます。

  4. 料金の内訳を問い合わせる

    資源エネルギー庁の資料では、利用者はいつでも料金の算定の根拠を事業者に求められるとしています。値上げのときは、原則として1か月以上前に、新しい料金と理由が知らされることになっています。

  5. ほかの事業者の料金と比べる

    LPガスの事業者は、標準的な料金メニューと、使用量ごとの月額の例をホームページなどで公表することになっています。同じ使用量で、基本料金と従量料金の単価を比べます。

LPガスの事業者を変える前に

住まいの形で、できることが違う

  • 持ち家(戸建て):自分で事業者を選んで契約できます。事業者の設備が家にある場合は、解約のときに設備代金の精算が必要になる場合があるため、先に今の事業者に金額を確認します。今の事業者への最後の料金の支払いも済ませます。
  • 賃貸住宅:経済産業省は、賃貸集合住宅では入居後は事実上LPガスの事業者を変えられない実態がある、としています。料金に疑問がある場合は、まず管理会社や大家に相談します。
  • これから入居する人:2024年7月2日から、入居希望者が直接LPガスの事業者に料金を尋ねた場合、事業者は応じることが義務になりました。契約の前に料金を確かめられます。
  • LPガスから都市ガスへ:都市ガス用の配管やガスメーターの設置、ガス器具の調整や取り替えが必要になり、費用がかかる場合があります。賃貸やマンションでは、大家や管理組合の同意が必要です。

LPガスの取引で不適切だと思う営業や請求があった場合は、資源エネルギー庁の「LPガス商慣行通報フォーム」に情報を寄せられます。

よくある質問

都市ガスの会社を切り替えると、ガス漏れのときの対応は変わりますか?

変わりません。電力・ガス取引監視等委員会によると、ガス漏れなどの緊急時の対応は、切り替えたあとも地域のガス導管の会社が担います。ガスコンロや給湯器などの調査は、契約しているガス会社が担います。

都市ガスの会社を切り替えると、ガスの火力は変わりますか?

同じガス管から届くガスであれば、ガスの品質は変わらないと案内されています。

LPガスの請求書に、設備料金の欄がありません。

2025年4月2日からは、新しい契約とそれまでの契約のどちらも、3つに分けて書くことが義務になっています。設備料金がない場合も「0円」か「該当なし」と書くことになっているため、欄がない場合は事業者に確認してください。

ガス会社とのトラブルは、どこに相談できますか?

都市ガスは、まず契約しているガス会社に問い合わせます。電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口(03-3501-5725、受付時間 9:30〜12:00、13:00〜18:30)や、各地域の経済産業局にも窓口があります。

スマホ料金や光回線、電気、サブスクなど、ほかの固定費の見直しの順番は、固定費の見直しは何から始めるかの記事にまとめています。

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出典

更新履歴

  • 2026年11月4日:公開しました。

ガスの料金表、単位料金、制度は変更される場合があります。単位料金は毎月変わります。契約の前に、各社と国の公式サイトで最新の内容を確認してください。この記事は特定のガス会社やプランを勧めるものではありません。